鴇田 三芳

百姓雑話

第255話 活気と狂気

活気と狂気は、本質的にはまったく異質なものですが、なぜか紙一重、あるいは表裏一体になりがちです。例えば、ヒットラーと彼が率いるナチス・ドイツがそうでした。彼は、聞く人を陶酔させるような演説と強引なリーダー・シップで、疲弊しきった経済を急速に...
百姓雑話

第254話 遊びと戦い

我が家には3歳になったばかりの雌猫がいます。病気で衰弱しピクとも動けず道端に捨てられていた子猫を拾ってきました。2回の大手術に耐え、今では普通に暮らしています。「九死に一生を得て救われた猫」ということで、名前は救(きゅう)とつけました。今で...
百姓雑話

第253話 里芋の季節

10月も下旬になると、畑を吹き抜ける風がかなり冷たく感じられます。体を冷やす夏野菜に代わって、体を芯から暖めてくれる根菜の煮物が食べたくなる季節が来ました。そこで、里芋の出番です。里芋は3月から4月末頃までに卵大の芋を植えます。その種芋の真...
百姓雑話

第252話 キンモクセイの香り

今年もキンモクセイの季節があっという間に過ぎました。私はこの花の匂いが好きで毎年キンモクセイの香りが漂い出すとなぜか幼少の頃を思い出します。キンモクセイの香る期間は10日くらいでしょうか、もう少し長く咲いていてほしいなと思います。キンモクセ...
百姓雑話

第251話 豊かさ

還暦を過ぎた頃から、「あの頃は・・・・・・・」とよく回顧するようになりました。時代が急変しているからか、単に年をとったためなのか、昔を懐かしむことが増えてきました。その当時はイヤでイヤで仕方なかった過去の暮らしや出来事でも、今では「良かった...