生き方

百姓雑話

第361話 農耕は人類を幸せにしたのか

1955年、 文化人類学の古典ともいえる著書「悲しき熱帯」がフランスで刊行されました。文化人類学者レヴィ=ストロースが1930年代にブラジルの少数民族を訪ねた旅の記録をまとめた紀行文で、ヨーロッパ文明への批判が根底にあり、世界的に注目された...
百姓雑話

第360話 豊かさの限界(1)

この近辺でも稲刈りが始まった。私は、穀倉地帯で生まれ育ったため、たわわに実った稲穂を見ると溢れんばかりの豊かさを感じる。パンや麺類などの小麦加工品をほとんど食べない私にとって、米こそが命の糧だ。 ところで、豊かさを画一的に認定・規定す...
百姓雑話

第359話 選手

国民の半数以上の反対を押し切って、東京オリンピックが始まりました。開催の賛否を問われると、私は返答に迷ってしまう。開催すれば、どう対策しても、コロナ患者の増加に拍車をかけることは想像に難くありません。 しかしその一方で、中止されれば、...
百姓雑話

第320話 蜘蛛(クモ)

皆生農園の農場にはクモがたくさんいる。特に春と秋には、餌となる小さな虫が豊富なためか、クモ嫌いの人が腰を抜かすほどウヨウヨいる。農薬を使っている農場では決して有りえない光景である。 クモは、大きく分けて、2種類いる。巣を張って獲物を捕...
百姓雑話

第315話 根

先日、人参を掘っていたら、写真のようなものがあった。今年は夏から秋にかけて雨量が多かったため、上の人参は腐ってしまったのだろう。それでも、生き延びて春に花を咲かせようと、たくさんの根を新たに生やしている。 一般的に、花を見て「きれいだ...