百姓雑話

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第112話 動脈産業と静脈産業

つい最近、こぎれいな服装の若い女性が廃品回収している光景を目にした。初めてである。鉄くずや壊れた機械などを回収する廃品回収業者といえば、中高年の男性と相場が決まっていた。もし若い女性がこの業界にも進出してきたのであれば、とても好ましいことで...
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第111話 農家は何を売るのか?

「農家は何を売るのか?」と問えば、「農産物を売るのに決まってるじゃないか」と言われてしまいそうである。確かに、もっとも妥当な答えである。しかし、もしプロの農家がこのような返答にとどまるようであれば、何か物足りなさを感じてしまうのは私だけだろ...
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第110話 農業で喰う(1)

突然ガンで亡くなった母に生前、一生苦労するような農家にどうして嫁いできたのか尋ねたことがある。その答えは「農家なら一生喰いっぱぐれがないと思ったから。」という簡潔なものであった。戦前の時代背景からすれば、もっともな理由である。ところが、時代...
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第109話 健康十行

もっとも寒い季節になった。それでも一年中、私は窓を開けたまま眠っている。田舎で育った私は、隙間風の入る部屋でずっと寝ていたので、部屋を閉め切った状態で眠るのは息苦しいのである。温かさを選ぶか、十分な酸素を摂るか、その選択の結果である。さて、...
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第108話 危機を感じて

この季節になると、野鳥の種類がめっきり減り、何か寂しくなる。よく目につくのはカラスくらいである。大小さまざまな鳥が冬を生き抜くために、南方へ渡ってしまったからである。はるか数千キロもの南方へ、その身ひとつで渡る小鳥がとても偉大に思える。とこ...