百姓雑話

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第56話 温める

今日は大寒である。この冬は12月から真冬並みの寒さを体感し、先週の月曜日には10センチ以上も雪が積もった。天気が良い日でも、地面が凍っていて、足元から冷える。陽ざしのない日などは、体の芯まで冷え、免疫力が低下する。とにかく、体を温めなければ...
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第55話 余裕と無駄

この時期は、ほぼ一日中、農地が凍りつき、作付けはほとんどできない。農場での作業は主に収穫と荷作りである。早々と家に帰れば、毎年恒例の決算事務が待っている。それでも、ハウス栽培をしていないので、余裕が生まれる。これをどう使うかが重要になる。 ...
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第54話 常識の向こうに、きっと

日ごろ意識しようとしまいと、人は常識に支配されている。それはまるで、常識という海に群れている小魚のようだ。生活習慣にしろ、言語にしろ、社会制度にしろ、はては思考さえも、常識にしっかり依拠している。できるだけ平穏に無難に生きていくうえで、常識...
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第53話 厳しい試練の先に

あっという間の1年であった。還暦にもなった。年を重ねるごとに、月日の流れが本当に速く感じられる。働き過ぎると、節々が痛み、数日は疲れが残る。年には逆らえない。幸い、辛い作業の多くを研修生やボランティアの皆さんが担ってくれるので、今年も何とか...
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第52話 時代は確実に変わりつつある

去年の1月から研修してきた青年、望月一彦さんが10月から独立した。皆生農園で今年起きたもっとも喜ばしいことである。前職がガラス職人であったためか、とても器用で、農業施設や水道の工事なども十分こなした。ただ、農作業ともなると、経験がほとんどな...