鴇田 三芳

百姓雑話

第389話 「買えない」時代

1980年代から「新自由主義」とか「グローバリゼーション」とかいう時代の大波が世界をのみこみ始めた。「貿易や金融、人の移動や情報などを自由化し、世界経済を活性化することで、人々を豊かにする」と理由付けられた。イギリスのマーガレット・サッチャ...
百姓雑話

第388話 稲作革命

久々に明るいニュースを見ました。水田の雑草を抑制してくれる除草ロボットが開発されたというものです。 戦後、稲作には3つの技術が導入され、農家の過酷な労働を劇的に低減してきました。稲作農家に生まれ育った私は、それらの技術の貢献を明確に記憶して...
百姓雑話

第387話 誰がやるのか?

今年は本当に良い年でした。台風の襲来がなく、何よりも何人もの人たちが働いてくださり、ありがたい。 皆生農園では現在、フルタイムの私に加え、パートタイム5名で営農されています。この6名のうち、私を含め3名が高齢者で、いわば「シルバー・ファーム...
百姓雑話

第386話 個の生存と種の保存

農薬を使わない関係か、皆生農園の農地やその周辺には虫がたくさん生息しています。ハサミムシもその一つで、よく見かけます。成虫で体長が4cmくらい、その名の由来となっている鋏(はさみ)が最後部ついていて、誰が見てもわかるような大きなものです。こ...
百姓雑話

第385話 日本人の食の転換点

やっと酷暑がおさまった。8月も9月も観測史上もっとも暑かったらしい。当地では、酷暑にくわえ異常な雨不足で、秋野菜が不作ぎみだ。それでも、米や夏野菜などは豊作で、全体的には「良くもなく悪くもなく」というところだろう。 ところで、世間一般の食料...