鴇田 三芳

百姓雑話

第280話 受難の時に

今年の春は、アブラ虫の付いた野菜がきわめて少ない。越冬ブロッコリーのごく一部に寄生したくらいだ。カラスノエンドウやハコベ(いわゆるペンペン草)の先端には例年ビッシリ付いているのだが、これらにも寄生していない。この状況を見て、研修生のT君は「...
百姓雑話

第279話 愚かさを忘れない

先月10日の夜、野菜の荷造りをしている時、カッターナイフで左小指の側面を切り落としてしまった。ちょうど新しい刃に替えたばかりで、切り落とした際に痛みはほとんどなかった。小指の根元をきつく握り高く掲げていたが、傷が大きく深かったので素人には止...
百姓雑話

第278話 愚公移山

農作業には何種類もの作業がある。ざっと数えただけでも、七つや八つはある。それらの作業を大きく分ければ、栽培、収穫荷造りの2種類になる。どちらの作業も、はた目には簡単そうに見えるが、実際にやってみると初心者にはかなり難しい。体と頭を総動員して...
百姓雑話

第277話 サラリーマン時代の終焉(1)

世間ではピカピカのサラリーマンが働き始めている。彼らの一体どれほどがサラリーマンとして生き残れるのだろうか。すでにサラリーマンの1/3は、正社員ではなく、身分が不安定で給与が低く抑えられている。これらの人々は、「雇用され給与をもらう」という...
百姓雑話

第276話 花が咲く仕組み

今年も桜の季節が近づいてきました。前回はオオイヌノフグリが咲き始めたことについて書きましたが、植物が花を咲かせる仕組みについて調べるために本棚で眠っていた植物生理学の本を引っ張り出してきました。植物の花の生物的な意義としては、植物は自ら動け...