鴇田 三芳

百姓雑話

第275話 徹底する

霞を喰っている仙人か万物を悟った聖人でもない限り、人は誰でも何らかのこだわりを持って生きている。そして、こだわりは、欲望と知識と体験に裏打ちされた、一つの重要な自己表現であり、各人のアイデンティティーと見ることができる。人類は高度な知能を持...
百姓雑話

第274話 新たな選択肢

私は、学校を卒業した後、5年ほどM電機という電子部品を製造する会社で働いた。入社後3か月の仮採用期間は、製造部門で製品の組み立てに従事した。ベルト・コンベアーに乗ってくる製品に自分の担当する部品を次々と組み込んでいく。1秒単位のスピードが要...
百姓雑話

第273話 二者択一の弊害

年とともに、頭の回転が鈍くなり、新しいことをなかなか記憶できなくなってきた。これは仕方ないにしろ、記憶していたはずのことがなかなか思い出せないのは困ったものだ。「ほら、あれあれ」とか「えーと、何だっけ」などという間の抜けた言葉がつい口からこ...
百姓雑話

第272話 毒は毒をもって・・・・

何年かぶりに、先月の中旬インフルエンザの症状が現れた。寒さで体が冷えきったのが原因らしい。帰宅後すぐに風呂で体を十分温め早寝したために、翌日の午後からはいつものように働くことができた。私は免疫力が高いためか、発病しても少し休んでいれば、速や...
百姓雑話

第271話 激変への適応

ピーマンの種が芽を出し始めた。写真のように、すでに子葉を開いたものもあれば、まだ芽を出していないものもある。ピーマンは夏野菜のため、低温で発芽させると、このように発芽が揃わない。種に含まれている栄養量が違うのか、種の代謝速度が異なるためなの...