鴇田 三芳

百姓雑話

第393話 科学技術の奴隷

私は、根っからの理工系人間で、ずっと科学技術の信奉者でした。しかし、数年前から科学技術に疑念を抱き始め、今ではほとんどの人々が科学技術の奴隷と化しつつあると思えてなりません。肉体的にも精神的にも、です。農業という「地に足をつけた」仕事をして...
百姓雑話

第392話 野菜価格の高止まりの原因

昨年からじわじわと野菜の値段が上がってきた。自宅近所の安売りスーパーでも、大根半切りが100円とかする。長ねぎやキャベツ、人参などの露地野菜はほぼすべて高い。例年4月ともなれば、大産地の大根やキャベツがどっと出回り安くなってきたのだが。生鮮...
百姓雑話

第391話 挫折の3大原因

就職の季節となった。半世紀ちかく過ぎた今でも、就職した頃の心境や日々を私は鮮明におぼえている。人生の限界が見えてきた近年、あの頃をふりかえり、「違う道を選択していたら一体どんな人生になっていただろうか」とたびたび思うようになった。たぶん、今...
百姓雑話

第390話 淡々とくりかえす

仕事をするうえで、日頃から私がもっとも気をつかい考えをめぐらすことは4つあります。①半年くらい先の気候から数時間先までの天気の推移、②作付け計画や野菜の生育状況、天気や人手、収穫量や販売量などの状況から1週間先くらいまでの段取り、③失敗やミ...
百姓雑話

第389話 「買えない」時代

1980年代から「新自由主義」とか「グローバリゼーション」とかいう時代の大波が世界をのみこみ始めた。「貿易や金融、人の移動や情報などを自由化し、世界経済を活性化することで、人々を豊かにする」と理由付けられた。イギリスのマーガレット・サッチャ...