鴇田 三芳

百姓雑話

第164話 春来

立春を過ぎ、日差しがだいぶ強くなってきた。まさに、光の春である。農場の周辺でも、写真のように、椿が満開である。小鳥たちにとっては、餌が不足するこの時期に咲く椿の甘い蜜がとても貴重な食料源である。目をこらすと、椿の花にミツバチなどの昆虫も確認...
百姓雑話

第163話 中国(1)

30年ほど前から、私は中国がとても気になってきた。きっかけは、アフリカから帰国する機内で読んだ中国史の文庫本である。ただ記憶させるだけの学校の歴史教科書とは違い、悠久の歴史が現代にいきいきと蘇ってきそうな本であった。その数年後、中国経由でケ...
百姓雑話

第162話 冬(2)

前話の最後に、「冬こそ勝負の時である」と述べた。もちろんこれは、私のような農民に限ったことではない。厳しい冬が重要となる職業はたくさんある。そして冬は、人だけでなく、ほとんどの生き物にとっても厳しい季節である。例えば、本来は肉食が好みの野鳥...
百姓雑話

第161話 冬(1)

冬は苦手である。寒さのために全身の活力が衰え、作業がつらくなる。たぶん、寿命も縮むだろう。さらに、1月からスギ花粉症が始まり、7月初旬までいろいろな花粉に反応してしまう私にとって、冬は忌まわしい季節でもある。いっそのこと、冬の間だけ暖かい国...
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第160話 食べる楽しみ、食べられる喜び

人間は、そら恐ろしい生き物である。先週の日曜の夜、NHKスペシャルの「ネクストワールド 寿命はどこまで延びる 老化を防ぐ物質発見!」を見て、そう思った。番組によると、ホルモンに似たNMNという化学物質が体内のサーチュリン遺伝子を活性化し、老...