鴇田 三芳

百姓雑話

第90話 農薬(2)

5月から10月までの半年間、関東地方では農薬が大活躍する。露地栽培の場合、梅雨入り前までは主に殺虫剤や殺ダニ剤が、梅雨の時期はジメジメするので主に殺菌剤が、そして梅雨明け後はまた殺虫剤や殺ダニ剤が頻繁に散布される。除草剤は、冬場を除き、通年...
百姓雑話

第89話 農薬(1)

「農薬は植物を病気や害虫から守り救う薬である。適切に使用すれば、人間に対する毒性は問題ない」というのが、製薬メーカーの言い分であろう。もちろん、農薬の生産と使用を規制している農林水産省も同様の見解を持っているはずある。しかし、農薬は本当に安...
百姓雑話

第88話 糞

あなたの大便は悪臭を放つだろうか? 大便をした後に紙で何度も尻を拭くだろうか? 人はなぜ大便を汚いと嫌うのだろうか? 食べ物の話しに夢中になることはあっても、大便の話題で盛り上がることは、まずない。とても不思議である。ところで、「人の糞も昔...
百姓雑話

第87話 目先の善、将来の悪

立秋の7日から今年2度目の夏が来て、毎日厳しい暑さが続いている。畑の土はパサパサである。お天気任せの露地栽培とはいっても、水をたくさん要求する胡瓜などは水不足で収穫量がかなり減ってしまった。また、これから秋にかけてブロッコリーやキャベツなど...
百姓雑話

第86話 敵は誰だ?

私は、いわゆる「脱サラ」農民である。アフリカのソマリアにあった難民キャンプで働いていた時に食料生産の重要性を再認識し、今に至っている。経験や知識の乏しい駆け出しの頃、有機農業の手法をいろいろ教えてくださった方から、「俺たち農家の敵は誰だか知...