鴇田 三芳

百姓雑話

第75話 害虫対策(2)

世界で温暖化が心配されているにもかかわらず、今年の冬は本当に寒かった。そのためか、春先から害虫がかなり少ない。害虫を食べる天敵も非常に少ない。例年であれば、彼岸頃にはモンシロ蝶が飛び始めるのだが、現在まで数匹しか目撃していない。他の害虫も今...
百姓雑話

第74話 3回の誕生日

あえて言えば、人には3回、誕生日がある。成長するうえでの節目である。そして野菜にも、実を着けるまでに3回の誕生日、3回の節目がある。植物は、発芽条件が満たされると、種に蓄えられていた栄養を使って芽を出す。ほとんどの野菜はまず子葉を拡げる。左...
百姓雑話

第73話 農村事情(3)

「日本の農家のほとんどは家族営農である」と言われてきた。かつて私の実家も、まさにそうであった。両親と兄夫婦の4名が力を合わせて働いていた。猫の手も借りたいような時は、学生の私も手伝った。冠婚葬祭や体調を大きく崩した時以外は、4人が毎日毎日働...
百姓雑話

第72話 農村事情(2)

昔、クレージー・キャッツというコメディアン・バンドが一世を風靡した。その代表的なヒット曲に、故・植木等氏が歌った「スーダラ節」がある。その一節に「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」という有名なフレーズがある。しかし、非正規労働者が労働者...
百姓雑話

第71話 農村事情(1)

世間では、ゴールデン・ウィークである。多くの人々が長い連休を楽しむ時期だが、この付近の人々はとても忙しく働く。ゴールデン・ウィークを利用して、日頃は農作業をしていない兼業農家も田植えに励むからである。米作りは、機械化されているので、連休を使...