鴇田 三芳

百姓雑話

第70話 苺(いちご)

無農薬栽培の露地苺が実った。胸がつまるくらい、おいしい。私がなぜ苺の無農薬栽培にチャレンジしたかと言えば、ビタミンCがとても豊富に含まれ、おいしく、手軽に食べられるからだ。妻も私も大好きだ。しかし、現実は甘くない。病害虫に対する農薬以外の対...
百姓雑話

第69話 七つの力

先月、農業をしたいという若者が2回訪ねてきた。30代前半の独身男性と30代後半の女性である。その女性の夫も就農に関心があり、今までは小さな家庭菜園を楽しんできたという。ところで、非農家出身の新規就農者には7つの力が必要であると私は思っている...
百姓雑話

第68話 未来に何を残せるのか

ピカピカのランドセルを背負った子どもらがスクール・バスに乗り込んでいく。皆生農園のある地区にはかつて分校があったが、少子化と転出の影響で、小学生は本校までバスで通学している。楽しそうにバスに乗り込む子らを見ていると、片道30分もかかる道のり...
百姓雑話

第67話 分散と集中

皆生農園では、通年で直売しているため、年間50種類ほどの野菜を作る。春は、葉菜のレタス、キャベツ、ほうれん草、小松菜、ルッコラ、ねぎ、ブロッコリーなどから始まり、根菜のジャガ芋、果菜のトマト、茄子、枝豆、きゅうり、いんげん、オクラ、さつま芋...
百姓雑話

第66話 害虫対策(1)

彼岸を過ぎた。この頃から、桜の開花とともに、春がいっきに北上する。本州南岸を頻繁に低気圧がとおり、雨が降りやすくなる。時には重いボタ雪も降ったりする。春を感じた植物が次々に芽をふき、いっせいに花を咲かせる。この周辺は内陸なのでまだまだ遅霜が...