百姓雑話

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第328話 夢

人はそれぞれ夢を描く。その夢と呼ぶ心象は人類特有のものかも知れない。夢は、はるか彼方を照らす闇夜の灯台のようなもので、いろいろな意味で人生を大きく左右する。夢は、日々を生きる心の支えであり、苦境を乗り切る力にもなる。夢をすべて失い絶望した人...
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第327話 自由化と規制と無関心の先に

日本の農業の衰退が止まらない。年々、耕作放棄地が増えている。その理由として、農家の高齢化と後継者不足がよく言われる。農林水産省のデータによれば、農民数が年々減りつづけ2017年は181万人となり、平均年齢は66歳をこえている。なかでも、農業...
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第326話 ジレンマ

新規就農してから30年近くが過ぎた。バブル経済まっただ中の1990年に脱サラ就農したこともあって、この間、たくさんの問題に苦悩し、そそり立つ苦難に道をふさがれてきた。そのころ脱サラ就農した人たちのほとんどが同じような辛酸をなめた。何度も挫折...
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第325話 バランス

私たちは微妙なバランスを保ちながら生きている。例えば、血液中の塩分濃度が低下しすぎると熱中症などになり、高すぎると高血圧になる。日ごろ何気なく歩いているが、微妙なバランスをとりながら体重移動をくりかえしているから、歩行が可能になっている。そ...
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第324話 食の激変

今年は、6月中に梅雨が明け、台風が本州南岸を東から西へと逆走した。梅雨明け後から記録的な猛暑が続き、野菜の収穫量が減り価格が値上がりした。秋から冬にかけて不作による値上がりはよくあるが、夏にこんなことが起こるのは極めて珍しい。また当地では、...