百姓雑話

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第298話 貧乏暇なし

昔も今も、農民は「貧乏暇なし」の象徴的存在である。小規模で零細な自営業者も大方はそうであろう。これからの1か月は、胡瓜やトマトなどの夏野菜の出荷がほとんど終わり、秋野菜もまだまだ収穫できない。いわゆる「端境期(はざかいき)」である。当然、収...
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第297話 心地よい風景

人それぞれ、幸せの感じ方が違う。それは、生い立ちはもちろん、地域や時代、文明や文化、自然環境や気候、経験や学習、経済状況や社会状況、友人関係、そして価値観や宗教観などの影響を受ける。つまりは、人間も「環境の産物」なのである。インターネット上...
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第296話 意外な害虫

今年は、旧盆を前にして、すでに関東以北では秋雨の頃のような天気が続いている。太平洋高気圧が弱く、日本周辺に低気圧や前線が現れやすいためである。東京では1日から16日まで毎日雨が降った。40年ぶりとのこと。去年も8月下旬から同じような天気で、...
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第295話 無辜(むこ)なる命

年間30種類以上の野菜を栽培し通年販売している関係で、多岐にわたる農作業が途切れることがない。この時期は、秋冬野菜を次々作付けるために、畑をトラクターで頻繁に耕す。その肝心のトラクター耕耘(こううん)が私は嫌いである。素人には楽な作業に見え...
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第294話 もし、あの時に・・・・・・

私は東の空が明るくなると目を覚ます。それから起床するまでの30分ほどの間、うつらうつら瞑想しながら、布団の中でストレッチする。急に起き上がると足腰を傷めかねないからである。この30分ほどの時間は非常に貴重で、その日の作業の段取りを考えたり、...