百姓雑話

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第178話 新・・・・・

私はいまだに単純な携帯電話、いわゆる「ガラケイ」を使っている。iPoneの新製品が発売されるというニュースを聞いても、別世界の出来事のように思えてならない。買ったところで、使いこなすのが面倒で、宝の持ち腐れに終わるのは明らかである。ところで...
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第177話 命の季節(2)

1週間ほど前、レタス畑の通路にウグイスがいた。うまく飛べない。巣から飛び出したばかりの若鳥と思われる。畑の裏手が深い森になっていて、春先からウグイスのさえずりが聞こえていたので、そのつがいの雛なのだろう。研修生とともに、その若鳥の前にたたず...
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第176話 学ぶ(2)

学校の授業が純粋におもしろいとか楽しいと感じる生徒や学生が一体どれくらいいるのだろうか。他の者より良い成績を得て優越感を感じたいために勉強する者、親や先生に褒められたくて勉強する者、あるいは高学歴を残し他人(ひと)の上に立ったり高収入を得た...
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第175話 過去で生き、未来を喰いあらす

今だけで生きるのは、とても難しい。限りない欲望を満たすため、ついつい過去で生き、時には過去をむさぼり喰い、未来をも喰い荒して私たちは命をつないでいる。人類の歴史で、こんな貪欲な行為が世界規模で横行した時代はあったのだろうか。一つの典型的な例...
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第174話 学ぶ(1)

学びの春が来た。よく通る道沿いに小学校があり、ピカピカのランドセルを背負った子どもたちが、親に手を引かれ、ぞくぞくと校門をくぐっていった。よく見れば、どの子も同じような表情をしていない。楽しさを全身で表わしている子もいれば緊張ぎみの子どもも...