百姓雑話

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第68話 未来に何を残せるのか

ピカピカのランドセルを背負った子どもらがスクール・バスに乗り込んでいく。皆生農園のある地区にはかつて分校があったが、少子化と転出の影響で、小学生は本校までバスで通学している。楽しそうにバスに乗り込む子らを見ていると、片道30分もかかる道のり...
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第67話 分散と集中

皆生農園では、通年で直売しているため、年間50種類ほどの野菜を作る。春は、葉菜のレタス、キャベツ、ほうれん草、小松菜、ルッコラ、ねぎ、ブロッコリーなどから始まり、根菜のジャガ芋、果菜のトマト、茄子、枝豆、きゅうり、いんげん、オクラ、さつま芋...
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第66話 害虫対策(1)

彼岸を過ぎた。この頃から、桜の開花とともに、春がいっきに北上する。本州南岸を頻繁に低気圧がとおり、雨が降りやすくなる。時には重いボタ雪も降ったりする。春を感じた植物が次々に芽をふき、いっせいに花を咲かせる。この周辺は内陸なのでまだまだ遅霜が...
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第65話 「安全」が「危険」を生む

「良い子のみなさん、もう家に帰る時間ですよ。・・・・・」。夕方になると、市役所の防災行政無線が鳴り響いていた。数年前から内容が変わったが、こんな放送が長年続けられてきた。へそ曲がりの私は、「早く家に帰る子は良い子で、なかなか家に帰らない子は...
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第63話 子どもでもわかる健康経済学(3)

3月1日、関東地方でも春一番が吹き荒れた。スギ花粉がいっきに舞い上がり、また地獄のような日々が始まった。薬を飲んでも一向にくしゃみは止まらず、心臓に負担がかかる。目は開けていられないほど痛い。呼吸困難と睡眠不足のために、頭は一日中ぼーっとし...