百姓雑話

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第44話 農地は誰のものか?(3)

まず、農地法の第一条の全文をここで紹介したい。「この法律は、国内の農業生産の基盤である農地が現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重...
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第43話 農地は誰のものか?(2)

土地は、お金さえあれば、誰でも自由に買える。農地も、農家か農家出身者であれば原則的に誰でも買える。しかし農家でない者が、農業をしようと猛勉強し資金をいくら用意しても、農地は容易に買えない。借りることさえままならず、農家になるには高いハードル...
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第42話 農地は誰のものか?(1)

耕作放棄地が増え続け、埼玉県ほどの面積になっている。農林水産省の報告書には、「耕作放棄地はこの20年間増加しています。耕作放棄地面積は、昭和60年までは、およそ13万haで横ばいでしたが、平成2年以降増加に転じ、平成22年には39.6万ha...
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第41話 自分の体はどこまでか

「自分体はどこまでか」という疑問を抱いたのは、今から30年ほど前である。微生物学の授業の中で、「細胞の中のミトコンドリアは、もともとは別の生き物で、太古のある時、真核生物の中に入り、その後一緒に生きてきた」と聞いた時からである。真核生物とは...
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第40話 草との付き合い(2)

一般に農家は、手で草を取るとともに、除草剤、トラクターなどの機械類、ポリマルチなどを駆使して、どうにか草に負けないように努力してきた。しかし、農民の高齢化と離農者が後を絶たず、草に手こずる農家が多くなってきたように見受ける。実際、耕作放棄地...