新規就農・研修

百姓雑話

第339話 見えない世界へ

研修生のS君は片道1時間かけて茨城県霞ヶ浦市から通ってきます。日暮れの時刻がもっとも早い季節になり、彼が帰る頃は暗くなっています。皆生農園の農場は純農村地帯にあり、月の出ていない晴れた夜であれば、小さな星までがキラキラ輝いて見えます。そんな...
百姓雑話

第336話 覚悟

去年の梅雨明けは記録的な早さでしたが、今年はほぼ毎日だらだらと雨が降り続きました。こんなにも雨の日が多かった梅雨は記憶にありません。そして、やっと梅雨が明けたら、例年どおり猛暑が一気に襲ってきました。猛暑を二十数年も乗り越えてきた私でも、年...
百姓雑話

第332話 原因の原因の・・・・・

「先生、おとといから微熱と鼻水が出はじめ、昨日からは少し咳が出るようになりました。」 「そうですか。胸の音を聞いてみましょう。」と内科医が聴診器をあてる。「下痢や頭痛はありますか。」 「いいえ。」 「カゼですね。5日分、カゼ薬を出しときまし...
百姓雑話

第329話 「わからない」ということ

生まれたばかりの赤子は本能で生きている。周辺環境への認識力が徐々に発達するにつれて、他人の言動を積極的に真似始める。そして、言語能力がある程度発達すると、「どうして?」を連発する。わからないことだらけで、「どうして?」と問うことにためらわな...
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第327話 自由化と規制と無関心の先に

日本の農業の衰退が止まらない。年々、耕作放棄地が増えている。その理由として、農家の高齢化と後継者不足がよく言われる。農林水産省のデータによれば、農民数が年々減りつづけ2017年は181万人となり、平均年齢は66歳をこえている。なかでも、農業...