新規就農・研修

百姓雑話

第120話 早起きは三文の徳

彼岸も過ぎ、日の出がだいぶ早くなった。私どもでは、日の出に合わせて始業時刻を変えるため、今月からは6時30分に作業を始める。4月でも霜が降りることがあるので、太陽が昇っていても早朝はまだまだ寒い。ところで、勤労者の圧倒的多数がサラリーマンに...
百姓雑話

第119話 天気を読む

人は弱い。横着である。そして、自分がもっとも可愛い。だから、いつも言い訳を用意している。もっとも口にする言い訳は「時間がない」である。次は「お金がない」かもしれない。幼い子どもでさえ、親に叱られれば、「だって、・・・・・・」と言い訳をする。...
百姓雑話

第115話 自由と代償

農民でない人が農業を始める動機はいろいろある。その中でも、代表的な動機の一つが「農業は、自分のやりたいように、自由にやれる職業だから」というものである。組織や上司の監督下で働くサラリーマンと比べれば、確かに自由度は高い。自己責任において、何...
百姓雑話

第111話 農家は何を売るのか?

「農家は何を売るのか?」と問えば、「農産物を売るのに決まってるじゃないか」と言われてしまいそうである。確かに、もっとも妥当な答えである。しかし、もしプロの農家がこのような返答にとどまるようであれば、何か物足りなさを感じてしまうのは私だけだろ...
百姓雑話

第110話 農業で喰う(1)

突然ガンで亡くなった母に生前、一生苦労するような農家にどうして嫁いできたのか尋ねたことがある。その答えは「農家なら一生喰いっぱぐれがないと思ったから。」という簡潔なものであった。戦前の時代背景からすれば、もっともな理由である。ところが、時代...