栽培

百姓雑話

第40話 草との付き合い(2)

一般に農家は、手で草を取るとともに、除草剤、トラクターなどの機械類、ポリマルチなどを駆使して、どうにか草に負けないように努力してきた。しかし、農民の高齢化と離農者が後を絶たず、草に手こずる農家が多くなってきたように見受ける。実際、耕作放棄地...
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第39話 草との付き合い(1)

彼岸を過ぎ、長引いた残暑もやっと終わりつつある。この頃になると、夏草との闘いがほぼ終わり、「今年もどうにか乗り切れそうだ」と安堵する。ところで、昔から農民は、草を忌み嫌い、「草にするのは1年、草取りは10年」とよく言った。「ひとたび草の種を...
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第35話 食の旬、収穫の旬

「大根、ないんですか?」 数日前、ある店舗の地場野菜コーナーに研修生T君が野菜を並べている時、初老のご婦人から声をかけられた。どうせ買うなら地場産のものが良いと思って来られたのだろうが、この地方では真夏に大根は採れない。その方の気持ちは十分...
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第34話 「つるぼけ」と少子化と太平洋戦争(2)

8月15日。今から67年前、欧米列強に日本帝国が敗れた日である。今回は、第29話の続きである。「つるぼけ」と太平洋戦争の類似点を探ってみたい。生き物には、栄養成長と生殖成長という2つの成長過程がある。これら2つの過程を簡単に言えば、栄養成長...
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第33話 草も活かす

「農業は草とのたたかい」とよく言われる。実際そのとおりである。だから農家は、除草剤を散布し、トラクターで頻繁に農地を耕している。このような対策は農地を悪くするだけなのだが、これをやめた途端に農地は草ぼうぼうになり、放棄地となっていく。何世代...