社会・政治

百姓雑話

第371話 日本の食料リスク(5)

去年の秋から今春にかけて、玉ねぎが異常に高かった。私は、30年以上農業を続けてきたが、こんな記憶がない。昨年、国産玉ねぎの約8割を占める北海道産が雨不足のために不作となり、くわえて輸入玉ねぎのほとんどを占める中国産も不作で輸入量が減ったため...
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第370話 日本の食料リスク(4)

日本の食料リスクとして、前々話では日本人の労働に対する意識を、前話では火山噴火などの大規模な自然災害を指摘しました。三つ目に指摘したいのは国際情勢の急変です。この2年半の間に、新型コロナの世界的なパンデミック、ウクライナ戦争、脱二酸化炭素と...
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第336話 無意識のつけ

まったく、大変な時代になってしまった。昨年来、輸入に依存している物の値段が上がり続けている。その中で、もっとも日本に影響するものが原油であろう。ロシアのウクライナ侵攻によって、高止まりしていた原油や天然ガスの価格が、さらに値上がりし始めた。...
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第365話 生産緑地の2022年問題

我が家から最寄り駅に向かう道筋に写真のような栗畑があります。2haくらいはあるでしょう。駅から徒歩で5分くらいにあり、周辺には高層マンションと真新しい戸建て住宅が林立しています。これら栗の木は農業収入の目的で植えられたのではありません。税金...
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第364話 この夕焼けの先が

真冬の夕焼けが西の空を染めている。まるで今の日本のようだ。1970年代からアメリカへの日本車の輸出が急速に増え、1980年からアメリカは日本車の輸入規制を始めた。そのため、自動車産業を中心に日本企業が次々とアメリカに工場を建設せざるを得なく...