栽培

百姓雑話

第112話 動脈産業と静脈産業

つい最近、こぎれいな服装の若い女性が廃品回収している光景を目にした。初めてである。鉄くずや壊れた機械などを回収する廃品回収業者といえば、中高年の男性と相場が決まっていた。もし若い女性がこの業界にも進出してきたのであれば、とても好ましいことで...
百姓雑話

第108話 危機を感じて

この季節になると、野鳥の種類がめっきり減り、何か寂しくなる。よく目につくのはカラスくらいである。大小さまざまな鳥が冬を生き抜くために、南方へ渡ってしまったからである。はるか数千キロもの南方へ、その身ひとつで渡る小鳥がとても偉大に思える。とこ...
百姓雑話

第102話 異常気象と農業経営

今年は、夏から秋にかけ異常気象に何度も翻弄され、私たち皆生農園も苦労した。その影響で、秋から冬にかけて暴落しやすい野菜が今年は高どまりしている。被害をうけた農家はもちろん、消費者も大変である。ちなみに、生鮮野菜は2割品薄になると、末端価格は...
百姓雑話

第99話 人体実験

かつてイギリスに、エドワード・ジェンナーという医師がいた。天然痘の予防のために、牛からとったワクチンを使用人の息子に接種して、その効果を試した人である。もちろん現代では、動物実験の前に人間で試すことなど法的に許されるはずもない。そんな命がけ...
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第98話 農民の仕事

「農民の仕事は何ですか?」と問われて、皆さんは何と答えるだろうか。「農産物を作ること。」という答えが、多分、一番多いであろう。「農地を宅地に変えて販売し、巨額の不労所得を得ること。」と答える人も少なからずおられるだろう。あるいは、農業政策に...