百姓雑話

第80話 餌(えさ)を喰う

ある高齢の料理家が印象的なことをおっしゃった。「お袋の味が家庭から消え、今や袋の味になってしまいました」と。現代の食生活をうまく言いあてていると感心した。ところで、「餌(えさ)」と聞いて、あなたは何を連想されるだろうか。豚や牛などの家畜であ...
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第38話 癌と生きる(1)

癌は、自らの細胞が異常をきたす、究極の病気である。その原因はいろいろあるという。有害物質の飲食や不適切な食生活、およびタバコなどの有害物質の吸引が主なものだが、ウィルスや細菌の感染、紫外線や放射線の被爆なども原因となっている。日本における死...
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第35話 食の旬、収穫の旬

「大根、ないんですか?」 数日前、ある店舗の地場野菜コーナーに研修生T君が野菜を並べている時、初老のご婦人から声をかけられた。どうせ買うなら地場産のものが良いと思って来られたのだろうが、この地方では真夏に大根は採れない。その方の気持ちは十分...
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第31話 誰にでもできる3つの平和貢献(2)

9億2500万人。この数字をごぞんじだろうか。2010年、国連機関のWFPが公表した世界の飢餓人口である。人類の1割以上の人々が飢餓状態にあるという。その一方で、飽食のために太りすぎ、ダイエットに時間と費用と労力を惜しみなくついやす人々が非...
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第29話 「つるぼけ」と少子化と太平洋戦争(1)

これらには、根源的な類似性があると私は思っている。今回は「つるぼけ」と少子化について述べてみたい。農場では今、さつま芋の蔓が四方八方にのび、すでに地面を覆い隠している。この時期にこれほど繁茂しているのは肥料と水が十分に効いている証拠である。...