農業の現実

百姓雑話

第235話 売る側の都合、買う側の都合

今から10年ほど前、私が主催していた「有機農業の短期研修」に千葉県野田市から一人の青年も参加されました。新規就農して間もない方で、おもに某大手ポテトチップス・メーカー用のジャガ芋を無農薬栽培で生産しているとのことでした。話しをいろいろ聞いて...
百姓雑話

第232話 投資の減退

政府は異例の金融緩和を続けています。他人にお金を貸すと、利子をもらえるどころか、逆にお金を取られるような政策が、貨幣経済が浸透して以降、一度たりともなかったように思います。何かこの政策は、有史以来はじめての人口の自然減に似ていませんか。 政...
百姓雑話

第229話 いのちをつなげる

写真のように、越冬ブロッコリーが満開です。3月中旬に頂花蕾(ちょうからい:一般に売られているブロッコリー)を収穫した後も、次々に脇芽のブロッコリーが出てきて収穫しきれず、花盛りになってしまいました。収穫されても採られても、湧き出てくる脇芽を...
百姓雑話

第220話 今は善、将来は悪

今は良いと思われることでも、将来は悪い結果を招いてしまうことがたくさんあります。日本の農業も、その歩んできた歴史を冷めた目で見返すと、そのような事例がいくつも繰り返されてきました。 敗戦直後、GHQの指示により農地解放が強行されました。自ら...
百姓雑話

第218話 発展の代償(2)

東日本大震災の復興支援のため海外から多くの支援を受けましたが、アフリカからも青年ボランティアたちが来日し、東北各地で復興支援を手伝ってくれました。そのメンバーの一人であるタンザニア人女性は、岩手県遠野市で3ヶ月間のボランティア活動に従事し、...