消費者

百姓雑話

第144話 三「安」(2)

前話では、生鮮野菜の安全と安価は両立しにくいことを供給側から述べてみた。今話では、安定供給と安価・安全について、供給側と消費側の双方から眺めてみたい。 まず、供給する農家の側から述べる。 日本では、気温の影響を大きく受けやすい野菜は産地が移...
百姓雑話

第127話 生産と消費

昔は多分、「消費者」という言葉はもちろん、「消費」という概念さえなかったかもしれない。江戸時代に「士農工商」という身分階級が確立されても、人口のほとんどは農民であったから、生産者と消費者を峻別する意味がなかったのであろう。 ところが、工業製...
百姓雑話

第113話 対面販売から見えてくること

かれこれ10年近く野菜を対面販売してきた。自分自身で販売すると、いろいろなことがわかる。とりわけ、お客様の希望や嗜好が生々しく伝わってくる。消費者心理として安く新鮮なものを買いたいという希望はもちろんのこと、できるだけ甘いもの、生で食べられ...
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第35話 食の旬、収穫の旬

「大根、ないんですか?」 数日前、ある店舗の地場野菜コーナーに研修生T君が野菜を並べている時、初老のご婦人から声をかけられた。どうせ買うなら地場産のものが良いと思って来られたのだろうが、この地方では真夏に大根は採れない。その方の気持ちは十分...
百姓雑話

第22話 甘い誘惑(1)

人は甘い誘惑に弱い。とっても弱い。悲しいくらい弱い。この世は、甘い誘惑に満ち満ちている。異性の誘惑、お金の誘惑、地位や名誉の誘惑、そして食べ物の誘惑。 私も甘い誘惑に弱い。特に甘いお菓子には目がない。満腹になっても、夕食後の甘いものは別腹に...