栽培

百姓雑話

第208話 豊かな農地

記録的に暖かい秋が続いてきたが、やっと霜が降りはじめた。また今年も、農地を肥沃にするため、畑に米糠(こめぬか)ともみ殻を入れ始めた。いわゆる「土づくり」である。かれこれ15年ほど前から私は、積極的に米糠ともみ殻、それに堆肥を畑に入れてきた。...
百姓雑話

第203話 三度菜

聞き慣れないかもしれないが、インゲンを「三度菜」と言う地域がある。温暖な平地であれば、栽培できる時期が年間3回あるためらしい。この辺りの露地栽培では、梅雨の時期、晩夏、そして秋に収穫でき、その期間は1ヶ月くらいのため、その度に種をまかなけれ...
百姓雑話

第199話 根と実

私の大好きな柿が今年は不作である。あのトロッと熟した柿は、おいしいだけでなく、ビタミンCやカロテンも豊富である。「柿が赤くなれば、医者は青くなる」という諺があるほど、柿は健康に良い。 ところで、果樹には「隔年結果」という現象がよく現われる。...
百姓雑話

第191話 マニュアル化の功罪

毎日、退屈しない。いや、「退屈させてくれない」というのが適切だろう。栽培する野菜の種類が多いため、実にいろいろな作業があり、さらに、天気の変化にあわせて予定の作業を変更することもあれば、予期せぬことへの対応に追われることもある。こんな日々を...
百姓雑話

第189話 販売戦略

5月の連休明けから2ヵ月半ほど、20代後半の青年が短期研修に来ていた。彼は、研修最後の日、今後の計画を改めて語った。自分の畑で採れた野菜だけでなく、生活必需品などを、手づくりのトレーラー・ハウスに積んで、売りに回ると言う。なかば夢見ごこちで...