社会・政治

百姓雑話

第365話 生産緑地の2022年問題

我が家から最寄り駅に向かう道筋に写真のような栗畑があります。2haくらいはあるでしょう。駅から徒歩で5分くらいにあり、周辺には高層マンションと真新しい戸建て住宅が林立しています。 これら栗の木は農業収入の目的で植えられたのではありません。税...
百姓雑話

第364話 この夕焼けの先が

真冬の夕焼けが西の空を染めている。まるで今の日本のようだ。 1970年代からアメリカへの日本車の輸出が急速に増え、1980年からアメリカは日本車の輸入規制を始めた。そのため、自動車産業を中心に日本企業が次々とアメリカに工場を建設せざるを得な...
百姓雑話

第360話 豊かさの限界(1)

この近辺でも稲刈りが始まった。私は、穀倉地帯で生まれ育ったため、たわわに実った稲穂を見ると溢れんばかりの豊かさを感じる。パンや麺類などの小麦加工品をほとんど食べない私にとって、米こそが命の糧だ。 ところで、豊かさを画一的に認定・規定するのは...
百姓雑話

第351話 農業衰退の原因(5)

1970年代後半から、日本の農業は衰退の一途をたどってきた。なぜこうなってしまったのか、農業現場から私なりに考えてきたことを述べてみたい。 政治は難しい。1億人以上の国民をかかえ、複雑に絡み合った国際関係を読み解き、適切な国政を遂行するのは...
百姓雑話

第345話 生命産業

農業をはじめ、漁業や林業、鉱業は第一次産業と言われる。第一次産業が供給したものを加工する製造業や建設業などの産業を第二次産業、そして第二次産業が製造した物を消費者に届ける産業とサービス業を第三次産業と、中学校で私は教わった。現代でも、そのよ...