夏と言えば、枝豆、オクラ、そしてトマトですね。私は、これらが大好物で、毎晩食べています。帰宅すると、妻が用意してくれる料理を口にする前に、これらとヨーグルト、納豆、煮干しをまず食べます。夏を乗り切る私のスタミナ源です。特にトマトは、水分とミネラル補給のために、収穫中にも食べています。そのため、消化できない皮と種が大便にかなり混ざっています。昨年は、そのトマトが病気の発生で7月上旬に全滅し、少ししか食べられずガッカリしました。一般に売られているトマトは農薬を使っているので、いくら好物のトマトとは言え、買ってまで食べる気にはなりません。私だけではなく、日本人が一番食べている野菜(金額ベース)はトマトです。まるで野菜の女王様のようです。そのおいしいトマトは、人間だけが好物としている訳ではありません。ハウス内ではなく、露地でトマトを栽培すると、いろいろな生き物に食べられてしまいます。鳥ではカラスとキジが食べます。第239話「カラス」でも書きましたが、収穫間際の完熟トマトをことごとく食べ尽されたことがあります。ただ、カラスは頭が良く警戒心が強いので、水糸を張れば寄り付きませんが、キジはそんな対策をまったく意に介しません。昆虫ではヨトウ虫とタバコ蛾とカメ虫が食べます。これらはとても厄介な害虫です。皆生農園の周辺には梨園がたくさんあり、梨もカメ虫の食害にあうため、強力な農薬をまきます。しかし、カメ虫のほとんどは瞬時に飛び去ってしまいます。そして、農薬を使っていない私の畑にも避難してきます。数年前には、ミニトマトがカメ虫の群れに襲われ、これまた全滅。さらに、昆虫では、セミとカブト虫とクワガタも食べに来ます。特にミニトマトやミディトマトは、トマトより甘いので、昆虫たちが好んで食べます。梅雨が明けた先週、ミディトマトの収穫中、カブト虫のオスとメスが頭をくっつけ合い食べていました。のぞきこむと、気配を感じたオスのカブト虫がさっと逃げていきました。しかし、メスはカメラを接写してもガツガツむしゃぶりついていました。何かに似ていますね。
(文責:鴇田 三芳)